【10月・ベストファイター】V3達成の菅原美優、KOの右は練習積んだカウンター、ボクシング上達のきっかけとは！？

　毎月イーファイトのサイト名にちなんでより良い試合をした選手に贈られる、格闘技月間ベストファイター賞。2022年10月のベストファイターは、2022年10月28日（金）東京・後楽園ホールで開催された『Krush.142』のKrush女子アトム級タイトルマッチでチャン・リーをKOして3度目の王座防衛に成功した菅原美優（K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ）に決定した。（2022年11月20日UP）

PROFILE

菅原美優（すがわら・みゆう）
1999年11月22日生まれ（21歳）東京都板橋区出身
K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ所属
身長 162cm、階級女子アトム級（-45kg）
構え右
戦績 13戦 10勝（1KO）3敗
獲得タイトル
第3代Krush女子アトム級王者
K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント準優勝
第5回K-1アマチュア全日本大会チャレンジBクラス女子-50kg優勝
第6回・第7回K-1アマチュア全日本大会チャレンジBクラス女子-45kg優勝
第18回K-1アマチュアチャレンジBクラス女子-50kg優勝
第20回・第23回K-1アマチュアチャレンジBクラス女子-45kg優勝

　空手出身の菅原は、高校在学時にK-1アマチュア大会で3度の優勝をはたして、2019年1月にプロデビュー。2020年7月からスタートした第3代Krush女子アトム級王座決定トーナメントに出場して決勝でMOEを破り同王座を獲得した。21年11月にMIOとのリベンジマッチを制して同王座の初防衛戦に成功。22年2月には優を破り2度目の防衛に成功した。

　今年6月のK-1初の女子大会「K-1 RING OF VENUS」のK-1女子アトム級トーナメント決勝でパヤーフォン・アユタヤファイトジムに延長1-2で敗北。再起戦となった10月28日の『Krush.142』では、チャン・リーの挑戦を受けて4度のダウンを奪い初KO勝ちでV3を達成した。最近はボクシング特訓にも励む菅原は、試合ごとにパンチ力が増している印象で、KOが少ないと揶揄されることが多い女子の中で、倒せる選手に少しずつ進化している。

選考理由
1、3度目のKrush女子アトム級防衛に成功
2、4度のダウンを奪い、自身初のKO勝ち

選考委員
格闘技雑誌Fight＆Lifeとイーファイトの全スタッフ
受賞された菅原選手には、ゴールドジムより以下の賞品（アルティメットフレキシジョイントＵＣ–Ⅱ　1個、マルチビタミン＆ミネラル　1個、アミノ１２パウダー　1個）と、イーファイトより記念の盾が贈られます。


アルティメットフレキシジョイントＵＣ-Ⅱ® 非変性Ⅱ型コラーゲン（ＵＣ-Ⅱ®）に、ＭＳＭやユニベスティン、キャッツクローを配合したサプリメントです。	マルチビタミン＆ミネラル 100％自然素材を使用したビタミン＆ミネラルサプリメント。着色料、香料、保存料は一切使用しておりません。	アミノ１２パウダーＢＣＡＡなど体内で合成できない必須アミノ酸を８種類配合。身体作りに好適なアルギニン、オルニチン、グルタミン、グリシン配合。飲みやすいオレンジ風味。
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贈呈：ゴールドジム

ベストファイター記念インタビュー

■東京五輪ボクシング金メダリストの入江聖奈のシャドーに驚き

V3を達成した菅原美優

　菅原美優がボクシングの練習を取り入れたのは、1年ほど前からだという。空手出身の菅原は「自分は蹴り主体のスタイルで、武器といえば前蹴りしかなかった」と以前からパンチの技術を磨きたいと思っていたようだ。

　彼女の悩みを見抜いたのかK-1ジム三軒茶屋シルバーウルフの大宮司進会長は、日本体育大学ボクシング部の佐藤恒雄コーチに、ボクシングのアマチュア女子選手に練習をつけてもらうことを依頼した。快諾の返事を受けると、アマチュアボクサーが週2回、シルバーウルフに通ってくれるようになった。

菅原のパンチがヒット

　ボクシング特訓を始めた菅原は、「アマチュアのボクサーは、とても技術が高くてパンチを当てるのがうまい。いろいろなタイプの選手がいて最初はパンチが当たらないし、かなりボコボコにされました」と戸惑ったと明かす。

　日体大のボクシング部といえば、2021年に開催された東京オリンピックのボクシング女子フェザー級金メダリストの入江聖奈が有名だが、他にも有望な選手が揃っている名門だ。菅原は入江を見て「シャドーを見ただけでレベルの高さが分かりました」と衝撃を受け、才能のある選手が多いことに驚いたという。

　だが、もともとボクシングマニアの菅原は、ボクシングに対するリスペクトの気持ちが強く、「パンチを当てる場所、リードの使い方など、本当に基本的なことから勉強させていただきました」と新人の気持ちで臨むこととなる。そして、日体大のアマチュアボクサーとの特訓だけではなく、ワタナベボクシングジムにも通い始め、プロボクサーとも拳を交えることとなった。

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